九段理江✕宮地尚子
SNSやAI等が広まっている社会において、「本当の自分」はどう変化しているのでしょうか?私達が見ているものは「現実」なのでしょうか?AIを用いた小説で注目を集める九段氏と精神科医・宮地氏が、私達のリアリティに揺さぶりをかける、注目の対談です。

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九段理江
小説家

1990年、埼玉生れ。2021年、「悪い音楽」で第126回文學界新人賞を受賞しデビュー。同年発表の「Schoolgirl」が第166回芥川龍之介賞、第35回三島由紀夫賞候補に。2023年3月、同作で第73回芸術選奨新人賞を受賞。11月、「しをかくうま」で第45回野間文芸新人賞を受賞。2024年1月、「東京都同情塔」で第170回芥川龍之介賞を受賞した。
宮地尚子
精神科医師

兵庫県生まれ。1986年京都府立医科大学卒業。1989から1992年ハーバード大学に客員研究員として留学。1993年より近畿大学医学部衛生学教室勤務、2001年より一橋大学大学院社会学研究科・助教授、2006年より教授。専門は文化精神医学、医療人類学。主著に、『傷つきのこころ学』(NHK出版、2024年)、『傷を愛せるか(増補新版』(筑摩書房、2022年)、『トラウマにふれる』(金剛出版、2020年)、『ははがうまれる』(福音館書店、2016年)、『トラウマ』(岩波書店、2013年)、『震災トラウマと復興ストレス』(岩波ブックレット、2011年)、『環状島=トラウマの地政学』(みすず書房、2007年)など。