第一部

マインドを「変える」、自分を「超える」とは?
原晋✕市井明俊✕紫牟田伸子
日本精工株式会社の市井明俊社長は、自身のテーマとして2021年に掲げた「変わる 超える」の基盤にあるのは、組織としてのビジョン、自分たちで動いて考えること、そして組織として挑戦できる環境・風土をつくっていくことだと述べている。原監督は、チームとしての目標と個人の目標が両輪であることが望ましく、また、リーダーが前向きであることも大切であると言う。組織としての目標値だけでなく、業界の未来はこうあったらいいんじゃないかという夢を語ることも必要ではないか、自分たちの大学や組織にプライドが持てると強くなるのではないか、と語っている。
原晋
青山学院大学地球社会共生学部教授
青山学院大学陸上競技部長距離ブロック監督

1967年、広島県三原市出身。世羅高校を経て、中京大学に進学し、全日本インカレ5000mで3位入賞。卒業後、陸上競技部第1期生として中国電力に進むも、故障に悩み、5年目で競技生活から引退。1995年、同社でサラリーマンとして再スタート。営業マンとして新商品を全社で最も売り上げ、ビジネスマンとしての能力を開花。
2004年、青山学院大学陸上競技部の監督に就任。2009年に33年ぶりの箱根駅伝出場を果たす。2015年、青学史上初となる箱根駅伝総合優勝に輝く。2018年、箱根駅伝4連覇を達成。2020年の箱根駅伝では、大会新記録で5度目の総合優勝を果たす。2021年、往路12位から巻き返し、復路優勝を果たす(総合4位)。最後まであきらめないチーム力は多くの感動を呼んだ。

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市井明俊
日本精工株式会社 取締役 代表執行役社長・CEO

1986年に早稲田大学商学部を卒業し、同年日本精工株式会社入社。
主に自動車事業で営業やマーケティング(事業戦略の立案など)にたずさわり、
また全社経営戦略の立案、管理部門全体の統括などを担当した。
ヨーロッパやインドに駐在経験あり。
2021年4月より取締役 代表執行役社長・CEO。東京都出身。
紫牟田伸子
SENSE OF MOTION プロデューサー

編集家/プロジェクトエディター/デザインプロデューサー。美術出版社、日本デザインセンターを経て、2011年に独立。「ものごとの編集」を軸に企業や社会・地域に適切に作用するデザインを目指し、地域や企業の商品開発、ブランディング、コミュニケーション戦略などに携わる。主な著書に『カラー版:日本デザイン史』(共著/美術出版社/2003)、『シビックプライド:都市のコミュニケーションをデザインする』『シビックプライド2:都市と市民のかかわりをデザインする』(共同監修/宣伝会議/2008、2015)、『編集学:つなげる思考・発見の技法』(単著/幻冬舎/2014)『シビックエコノミー:私たちが小さな経済を生み出す方法』(編著/フィルムアート社/2016)など。多摩美術大学ほか非常勤講師。