SUMMARY 第二部
荒牧 悠×市原えつこ×和田 永

荒牧 悠+市原えつこ+和田 永

3人のアーティストによるトークは、各々の活動紹介から始まった。曖昧な動きを誘発する作品の多い荒牧氏、“デジタルシャーマニズム”をテーマに日本の古来の文化と技術を融合させる作品をつくる市原氏、テクノロジーと音楽と美術を融合させた作品をつくる和田氏は、それぞれNSKの工場を見学し、NSKの技術を用いた新たな作品の構想を話し合った。市原氏は、ガイダンスロボットやマニピュレーション技術などの先端技術に興味を持ったと話し、和田氏は「NSKは摩擦をほとんどなくす技術まで到達しているので、“回転”を表現する楽器を妄想した」という。荒牧氏は「精度の高い技術でゆらめきのようなものをつくってみたい」などと述べ、“動き”の魅力について語り合った。最後に、総合司会の中谷日出氏が、「この不確実な時代に、ロボットも生物に近づいていくには不確実性が大事だろうと思う。3人のアーティストの話しを聞きながら、祭りなどの不確実な感じが新しい方向性をつくっていくように感じられた」と締めくくった。
荒牧悠
アーティスト
1988年生まれ。慶應義塾大学政策メディア研究科修了。構造や仕組み、人の認知に注目した作品を制作している。主な展覧会に、「Research Portrait 01チタン/3Dプリンティング」展(2014,東京大学生産技術研究所)、「単位展」(2015,21_21 DESIGN SIGHT)、「デザインの解剖展」(2016,21_21 DESIGN SIGHT)、「すがたかたち展」(2017,SPIRAL)、個展「青と赤展」(2018,aiiima)など。
Haruka Aramaki
Artist
Born in 1988. Haruka Aramaki graduated School of Media and Governance , Keio University. The major exhibitions include “Research Portrait 01”(2014,Institute of Industrial Science, The University of Tokyo), ”Measuring”(2015,21_21 DESIGN SIGHT), ”Design Anatomy: A method for seeing the world through familiar objects”(2016,21_21 DESIGN SIGHT), ”Assending Art Annual Vol.1 Shapes and Figures” (2017, SPIRAL) , ”Blue and Red (Red and Blue)” (2018, aiiima)”
市原えつこ
メディアアーティスト
1988年愛知県生まれ。早稲田大学文化構想学部表象メディア論系卒業。
日本的な文化・習慣・信仰を独自の観点で読み解き、テクノロジーを用いて新しい切り口を示す作品を制作する。大根が艶めかしく喘ぐデバイス『セクハラ・インターフェース』で注目を浴びる。故人と49日間を共生できるロボット『デジタルシャーマン・プロジェクト』で第20回文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門優秀賞、世界的なメディアアート賞アルスエレクトロニカで栄誉賞を受賞。主な個展に、「エマージェンシーズ! 030 市原えつこ『デジタル・シャーマニズム——日本の弔いと祝祭』 」(2016,NTTインターコミュニケーション・センター[ICC])など。
Etsuko Ichihara
New media artist
Born in Aichi in 1988, Etsuko Ichihara graduated with a degree in studies of media, body and image from the School of Culture, Media and Society at Waseda University. Her practice unravels Japanese culture, customs, and beliefs in unique ways, using technology to reveal new perspectives. She attracted much attention with Sekuhara Interface, a radish device that makes sexual sounds when touched. Another work, Digital Shaman Project, is a robot that allows the user to live with a deceased person for 49 days and won the Excellence Award at the 20th Japan Media Arts Festival in the entertainment division, Honorary Mention (Interactive Art+) in PRIX Ars Electronica 2018. Her major solo exhibitions include “emergencies! 030 Etsuko Ichihara: Digital Shamanism: Japanese Funeral and Festivity” (2016, NTT InterCommunication Center [ICC]).
和田永
アーティスト/ミュージシャン
1987年東京生まれ。物心ついた頃に、ブラウン管テレビが埋め込まれた巨大な蟹の足の塔がそびえ立っている場所で、音楽の祭典が待っていると確信する。しかしある時、地球にはそんな場所はないと友人に教えられ、自分でつくるしかないと今に至る。大学在籍中よりアーティスト/ミュージシャンとして音楽と美術の間の領域で活動を開始。オープンリール式テープレコーダーを楽器として演奏するグループ「Open Reel Ensemble」を結成してライブ活動を展開する傍ら、ブラウン管テレビを楽器として演奏するパフォーマンス「Braun Tube Jazz Band」にて第13回文化庁メディア芸術祭アート部門優秀賞を受賞。各国でライブや展示活動を展開。ISSEY MIYAKEのパリコレクションでは、11回に渡り音楽に携わった。2015年よりあらゆる人々を巻き込みながら役割を終えた電化製品を電子楽器として蘇生させ合奏する祭典をつくるプロジェクト「エレクトロニコス・ファンタスティコス!」を始動させて取り組んでいる。その成果により、第68回芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。そんな場所はないと教えてくれた友人に最近偶然再会。まだそんなことやってるのかと驚嘆される。
Ei Wada
Artist, Musician
After graduating from Musashino Art University, Fumie Shibata established her own design studio, Design Studio S, in 1994. With a strong focus on industrial design, she is active in a widerange of areas, from designing electronics and healthcare products to acting as creative director for a hotel.
Her works have received tremendous acclaim worldwide, winning numerous awards, including the Mainichi Design Award, the Good Design Gold Award, the JCD Grand Award, the iF Gold Award, the DFA Grand Award, Gold Award, and Special Award for Culture, and the red dot design award.